般若理趣経(大楽金剛不空真実三摩耶経般若波羅蜜多理趣品)の光りに触れて 11-17

十一、光り輝くものの「透徹せる自己凝視の法門」

『本不生の理趣なる光りに触れて』
 十一、光り輝くものの「透徹せる自己凝視の法門」
 時に、世尊は、とかく、迷い、怠惰な心に流されがちであるものに対し、自己の本道に徹し、如来の大慈大悲の誓願を成就する道を示された。
 それは愛欲に翻弄されるものをして、本不生の神泉より湧き出づるいのちの刻々の創造をもって自己変革する智恵の真髄を開き、あらゆる欺瞞性を打ち砕く忿怒の如き般若波羅蜜多の智恵の道である。
 すべてのいのちは、本来、本不生であるが、泡の如く絶えず湧きあがる自我の虚妄なる欺瞞に陥っている。その自己欺瞞に対し、忿怒の「炎の如き透徹する自己観察」をもって喝破し、如来の心たる金剛の本不生心を実現していく。
 すべてのものの「不生の仏心」は、本来、清浄にして、迷いはない。
 それ故、本不生の働きは、傲慢不遜な欺瞞性に対し、忿怒の「炎の如き透徹する自己観察」をもって、自己変革に導く。
 「不生の仏心」は、濁世の波にもまれようとも、清い心で生き抜く。 それ故、本不生の働きは、邪な愛欲に対し、忿怒の「炎の如き透徹する自己観察」をもって、「不生の仏心」そのものの清浄なる智恵に導く。
 すべてのものの本不生は、本来、金剛の堅実なる智恵の働きにあり、すべての不浄を浄化していく。それ故、本不生の働きは、不正で邪悪な欺瞞性に対する忿怒の炎の如き自己凝視をもって、清浄な国土を建設し、堅実な生の基盤を打ちたてていく。
 とかく、人は、狭い自我の愛欲に立てこもり、自我を主張し、他を攻撃し、対立闘争をまき起こす。それに対し、
本不生の力は、忿怒の「炎の如き透徹する自己観察」をもって、両部不二・正反重合の三角火輪(マカバMerkabah)を大転法輪させて、自己変革を促すのである。
 時に世尊が示された「炎の如き透徹する自己観察」をもって欺瞞性を喝破し、自己変革をおこし、如来の心たる金剛の本不生心を実現していくべく導く催一切魔大菩薩は、明澄な心より生じた忿怒の智恵の真髄、即ち透徹する自己凝視の眼差しをもって、大悲の心を胸に、空なる本質、即ち真如を打ち立てるのである。
 苦悩の只中にあるものが我欲を克服し、天真爛漫たる大笑心となり、あらゆる欺瞞に対し「炎の如き透徹する自己観察」の眼差しをもって、自らに厳しく、両部不二、すなわち、正反重合の三角火輪(マカバMerkabah)を大転法輪させ、偉大なる創命(本不生の神泉より湧き出づる刻々の創造)の力を発揮された。 大空よ、すべての勝利よ、大歓喜よ。

 

【恩寵による大神変加持咒】 
ビルシャナブツ ビルシャナブツ ビルシャナブツ 
ヴェカラー ゼエルゼ ヴェアマル
カドーシュ カドーシュ カドーシュ ヨッドヘー ヴォッドヘー ツェヴァオット
メロー ホル ハアレツ ケヴォドー
ギャーテー ギャーテー ハーラーギャーテー
ハラソーギャーテー ボージソワカ


十二、光り輝くものの「創命なる法門」

『本不生の理趣なる光りに触れて』
 十二、光り輝くものの「創命なる法門」

 

 時に世尊は、般若波羅蜜多である光り輝くものの創命(本不生の神泉より湧き出づる刻々の創造)により無量の功徳が現れ、刻々と光り輝く真理の世界を打ち建てる「一切平等建立如来」であることを示された。それは衆生も、如来も、あるがままの生活の中で、無上の勝れた生き方をする。ここに、般若波羅蜜多によるの創命の真髄があることを示された。
  この世界はそれぞれが自己の立場を主張することで愛憎の渦に巻き込まれやすい。若し、光り輝くものの般若波羅蜜多である刻々なる創命に調和するならば、もとより此岸を離れた彼岸はなく、すべては浄穢を超えた平等一如のものであることに気づく。般若の刻々なる創命は、せまい自我を超え、正邪善悪の分別を超えているので、こうしたものには全く動じない。本不生の金剛の如き意志が沸々と湧き出でている頃を理解するのである。この光り輝くものの般若波羅蜜多による刻々の創命が、あらゆる「不生の仏心」をして確実な生を歩ませていくのである。
 この生は苦悩に溢れているが、若し、般若波羅蜜多の刻々なる創命に調和するならば、この苦悩の世界に、無上の宝庫を見出す。それ故、般若波羅蜜多の働きはすべての中にある神秘の宝を顕わにし、光り輝く宝土を建立させるのだ。
 わが見る世界は陽炎の如き虚妄のものではあるが、若し、般若波羅蜜多の刻々なる創命に調和するならば、この世界の事象の実相を離れて真実はないことに気づく。それ故、般若波羅蜜多の働きは清浄な原初の本不生に立ち帰り、虚妄なる幻に囚われることなく、惑わされることなく、真理の世界を切り開いていくものなのである。
 わが生命よりほとばしる行動は、時に、ひとりよがりな問題を起こすものだが、若し般若波羅蜜多の刻々なる創命に調和するならば、生命の輝きに躍動しつつ、何事も圓満に成就していく。それ故、般若波羅蜜多の働きは大精進をもって初心を貫き、偉大な自己を実現し、大慈大悲の誓願を成就させるのである。
 時に、この金剛平等の刻々なる創命を体得した金剛手は、一切如来と菩薩の心と一つに融け合う般若波羅蜜多の刻々なる創命の真髄、一切不空三昧耶を説かれた。
  せまい自我から解放されよ!。

 

【恩寵による大神変加持咒】 
ビルシャナブツ ビルシャナブツ ビルシャナブツ 
ヴェカラー ゼエルゼ ヴェアマル
カドーシュ カドーシュ カドーシュ ヨッドヘー ヴォッドヘー ツェヴァオット
メロー ホル ハアレツ ケヴォドー
ギャーテー ギャーテー ハーラーギャーテー
ハラソーギャーテー ボージソワカ


十三、光り輝くものの「加持感応同交の法門」

『本不生の理趣なる光りに触れて』
 十三、光り輝くものの「加持感応同交の法門」 
 時に世尊は、「不生の仏心」が平等に刻々の創造とともに調和し、せまい自我の砦を砕き、すべては清い遍照のみ光りの中で、清らかな本心の真理の光りとなって、荘厳なる浄土を生みだすことを示された。
 この世のすべてのいのちは、「不生の仏心」という如来の心を秘めている。それ故、般若波羅蜜多の刻々なる創命に加持感応道交(互換重合?入)するものは、かの普賢菩薩のごとく、誘惑と迫害をものともせず、本不生とともに菩提心をふるい起こし、如来の世界を実現するのである。
 この世のすべての「不生の仏心」は広大無限な空に生きる光り輝くもの金剛心を秘めている。それ故、般若波羅蜜多の刻々なる創命に加持感応道交(互換重合?入)するものは、如来の金剛誓水の灌頂をうけて、真実に目覚め、生命に満ちた輝かしい宝土を建設していく。
 この世のすべての「不生の仏心」は、かたくなな妄想心を変革する。それ故、般若波羅蜜多の刻々なる創命に加持感応道交(互換重合?入)するものは、観自在菩薩が清浄心を堅持して偉大な生命を慈しむが如く、明澄にして無垢な心を以て刻々に、新たな世界を創命していくのである。
 この世のすべての「不生の仏心」は、みな自己欺瞞を打破し、真実を顕していく勝れた力を秘めている。それ故、般若波羅蜜多の刻々なる創命に加持感応道交(互換重合?入)するものは、自己の利害や打算を離れ、世間の評価に振り回されず、確実に如来の業を実践していく。
 この如来の刻々なる光り輝くものの創命に遭遇するとき、欲望の嵐がやんで、真如の微風に心地よく、一切の悩みも束縛も、壊滅をもたらす自我の活動も止み、すべてのものが無限の慈愛に包まれ、清く貴い創命の世界に生かされていることを自覚し、心を開いていくのである。
 ブッダの大悲は、たとえ、我欲に囚われたものであろうとも、その「不生の仏心」を見捨て給わず、なおも、本不生の神泉より湧き出づる刻々の生命を育むよう慈しまれる。それ故、あらゆるもの本質的に光り輝くものである。
 おお、光り輝くものよ!なんという力強さであろうか。この喜びをおおらかにいまこそ謳歌おうではないか!
光り輝くものよ!立ち上がれ!塵垢にまみれた雲よ去れ!今こそ!宝土なる地湧より光り輝くものとして顕れ出でよ。光り輝くものよ来たれ!


十四、光り輝くものの「七母天の法門」、十五、十六

『本不生の理趣なる光りに触れて』
 十四、光り輝くものの「七母天の法門」 

 

 その時にマハーカーラ(大黒天)を始め眷属の諸母天は、欲に駆られたものをして、闘争に明け暮れるものをして甘美の影に隠れた暗黒の闇に引き込まんとしていたが、光り輝くものである世尊のをまのあたりにして、内奥の真実心が顕わになり、自らの欺瞞性を断ち切り、やがて、欺瞞と穢れた心を持つ者をも引き寄せて、共に、自我を解放し、本不生心を開き給うべく世尊にあいまみえて、心から敬愛し、探求の道を歩み、真髄の心をもって、自心を捧げるものとなる。
 畏敬をもって、せまい自己を超え、光り輝くものとなれ!

 


 十五、光り輝くものの「三兄弟の法門」 

 

 その時 マドキャラ(末度迦羅天)の名をもつ三兄弟は、生々流転の大自然の営みの中にあって、輪廻の渦に巻き込まれていたが、光り輝く世尊にまみえ、流転の真っただ中から、不滅の真理を観ることができた。そして、
 おお!なんと!この生死の世界に、光り輝く「不生の仏心」が満ち溢れていることか!と感嘆の声をあげた。
  偉大な喜びよ!

 

 

 


 十六、光り輝くものの「四姉妹の法門」 

 

 その時、四姉妹女天は歓楽の街で人々をもてなしていたが、光り輝く世尊の偉大な教化をまのあたりにし、真の喜びに触れ、これまでの、欺瞞に満ちた興ざめな快楽の虚しさを知って、常楽我浄の穏やかなる涅槃の境地を悟り、この喜びを以て、心底、生きとし生けるものに尽くし奉ると決心した。


十七、光り輝くものの「ひとりびとりの法門」

『本不生の理趣なる光りに触れて』
 十七、光り輝くものの「ひとりびとりの法門」 

 

 本来の清らかな心にすべてが包まれており、あらゆるものは、みな、時空の枠を超えた如来の心の現れである。
 その時、世尊は無量無辺の究竟を示す如来として、すべての「不生の仏心」の中に本不生の真理を現わし、無限の宝土と化していく般若波羅蜜多を刻々に顕された。
 般若波羅蜜多は無量であるが故に、この刻々なる創命を体解するものは、時の流れを超えて、心は深く豊かな本不生のままである。それは堅実不動の本不生の生命を現じ、宝性を生じ、清らかな慈愛を生じていく如来の創命の働きである。
 般若波羅蜜多は無辺であるが故に、この刻々なる創命を体解するものは、狭隘な心超えて、真如がすべてを包みこんでいることを観る。 
 それは本不生なるが故に、不生不滅の如来であり、いま、ここに、宇宙のすべてを輝く宝土と化し、真如が響きわたる新生の場となる。
 般若波羅蜜多は一性(全一)なるが故に、この刻々なる創命を体解するものは、この世のすべてのものの根源の姿、すなわち、本不生の全体性を観察する。それは恵眼をもった如来の観察であり、分断の迷妄に染まらぬ心で、真如の世界を建設していくものである。
 般若波羅蜜多は究竟であるが故に、この刻々なる創命を体解するものは、常に本不生を以て探求する。それは本不生を顕現させる如来の法身であり、働きであり、せまい自我を越え、常に新たなる生命と、豊かな心と、明澄な慈愛と、確実な行動として、光明に溢れた無碍自在な世界を創命する。
 般若波羅蜜多の刻々なる創命たる金剛手よ、この深い心、広い世界に導く般若理趣を聞いて、本不生の神泉より湧き出づるいのちの創造に目覚め、いのちの創造に調和していくことが、仏菩薩の全き新生創造の勝れた行いであり、究極の本不生が完成する如来の刻々なる創命の働きであるのだ。

【恩寵による大神変加持咒】 ビルシャナブツ ビルシャナブツ ビルシャナブツ 
ヴェカラー ゼエルゼ ヴェアマル
カドーシュ カドーシュ カドーシュ ヨッドヘー ヴォッドヘー ツェヴァオット
メロー ホル ハアレツ ケヴォドー
ギャーテー ギャーテー ハーラーギャーテー
ハラソーギャーテー ボージソワカ


page top